車での送迎に関するあれこれ

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いつもに増して屁理屈を言いたい。
 
ある日後輩に会社帰りに車で送ってもらえることになった。会社の駐車場に向う途中に、他の同僚に出会って、話しながら歩いていたのだが、その同僚も『私ものせてくれませんか?』と言い出した。その運転手である後輩は二つ返事で『いいですよ』と答えた。
 
さて問題です。
 
Q. このあと私はどんな行動にでたでしょうか?
 
1.その同僚のことはあまりすきではなかったのだが、運転手がいいというので、しぶしぶ、何も言わずに歩き続けた
2.その同僚のことはあまりすきではなかったので、なんで乗ってくるのだ、僕の方が先に約束していたのだ、お前が来ると、車内が少しせまくなって、CO2濃度も少し上がって、健康に悪いから、申し訳ないけど乗らないでくれと言った
3.その同僚のことはなんとも思っていなかったが、家の方向が逆方向であったため、なんとか僕の家に先に行ってくれるように頭を回転させ始めた
 
 
A.運転手である後輩に、お前には同僚に『のってもいいよ』という権利はないと言い放った
 
 
 
 
明らかな精神異常ですね。
 
しかし、僕にはこのような発言をする、十分とは言えないまでも、もしかしたら正しいかもしれないと思うくらいの理由ならある。
 
タクシーの例を思い浮かべていただくとわかりやすいかもしれない。
 
例えば、あなたが、とある日、タクシーに乗っていたとする。信号待ちの時に、道行く人が突然タクシーの窓をノックして、『私ものせてくれませんか?』と尋ねてきた。運転手は、二つ返事で『いいですよ』と答えた。僕は、ドライバーに向かって、お前にはその人に『のってもいいよ』という権利はないと言い放った。
 
ほら、違和感が減ったでしょ。
 
タクシードライバーと後輩、道行く人と後輩の違いはあるが、他の内容、セリフは全くかえていない。しかし、後輩に向かって言うと精神異常者であるように聞こえて、タクシードライバーに言った時にはいたってまともに聞こえる理由はなんだろうか?
 
それは、たぶん、前者は後輩は善意で乗せてくれているのに対して、タクシードライバーはお金という対価で乗せていることに起因している気がする。しかし、よくよく考えてみてほしい。後輩も、タクシードライバーも、この人を乗せるという選択をとある判断をして乗せたという事実は変わらない。それは、後輩は、『先輩だし、いつもお世話になっているからな』とか、『ここで断るとあとあと嫌味をいわれるかもしれない』とか、『どうせ暇だし、話でもして帰った方がたのしい』とか、そんな理由で、タクシードライバーは『お金がもらえるから』という理由で『乗せた方が良い』という判断をしたわけである。このように考えると、どちらも、僕が提供する『広義のメリット(嫌なことを今後しないという逆メリットも含めてここで広義のメリットという言い方をする)』と『家まで乗せてくれるメリット』を等価交換したにすぎない。
 
このように考えれば、僕の言い放った、お前には『のってもいいよ』という権利はない、という言葉も少しは理解していただけるのではないか。百歩譲って、少なくとも、僕にも乗っていいか悪いかの判断をする権利があるように思えるのは、やっぱり精神的になにか異常があるのだろうか。
 
判断はみなさんにお任せします。